リアルドライブ―スポーツ走行体験マシン―

実機について

"思い出せ 走る喜びを"


2015年、バンダイナムコエンターテインメントから登場。
同社が開発したドームスクリーン筐体「pod」をベースとした、3Dグラフィックドライブシミュレーター。
この筐体は2015年東京モーターショーを皮切りに、同社の期間限定イベント「VR ZONE-project i can-(2016年4月15日〜10月10日)」でも公開された、
バーチャルリアリティ(VR)の研究用筐体の一つである。(同施設での設置は7月15日まで。)

登場する車は全て、国内有名メーカーから市販されているスポーツカーである。
操作系は、ダッシュボード中央にステアリングホイールと左手側に6速シフトレバー、
足元の左から、クラッチ・ブレーキ・アクセルの各ペダルが配置されている。
可動機構が組み込まれた専用シートは、自分が操作する車の挙動に合わせてリアルに可動する。
画像は「pod」と同様に、背後のプロジェクターから前面の180度ドームスクリーンに投影される。
そのために他のVR筐体と異なり、VRゴーグル装着の必要は無い。
ドームスクリーン下方の部分はダッシュボードに重なるように、実車と同様のインストルメントパネルが投影される。
車室も再現されており、オープンカーの場合は屋根が表示されない。
更に筐体内部は、4.1chサラウンドスピーカーシステム/フロント2ch+シートヘッドレスト2ch+サブウーファー等の
充実した音響システムにより、爽快な走りを全身で体感出来る。
走行可能なサーキットも、鈴鹿・筑波など実在するサーキット場が登場する。

プレイヤーデータを登録したスマートフォンと専用サイトと連動させると、プレイで貯めた"ゴールド"を消費して、
パーツを購入して自分の車を改造したり、新車を手に入れる事も可能になる。

常設レースイベントとして、以下の2種類が用意されている。
・馬力別レース…馬力によってクラス分けされたライバル達と対戦する。
・ワンメイクレース…同一車種のみで対戦する。

7月29日から10月末日まで期間限定で移設されていた、神奈川県川崎市のゲームセンター「namcoラゾーナ川崎」では、
実際の耐久レースさながらに、複数のドライバーが一台の車を交代で乗り継ぐ特別イベント「チーム戦」(全4回)が行われた。

【関連項目】


【参考資料】

バンダイナムコエンターテインメント「VR ZONE-project i can-」公式サイト
(https://project-ican.com/)

バンダイナムコエンターテインメント「リアルドライブ」公式サイト
(http://realdrive-official.jp/)

戯言 ナムコが中村製作所を名乗っていた頃、1969年に登場した同社初のドライブゲーム「グランプリ」。
そして第二弾の「レーサー(1970年)」が登場。
その後、「フォーミュラX(1973年)」「ポールポジション(1982年)」 「ウイニングラン(1988年)」「リッジレーサー(1993年)」「マキシマムヒート(2011年)」…
現在に至るまで様々なドライブゲームが登場しました。
45年以上に及ぶドライブゲームとバーチャルリアリティ(VR)への拘りは、今回の「リアルドライブ」に結実したと言っても過言では無いと思います。
これまでの同社のドライブゲーム筐体ミニチュアと合わせてご覧になって、その進化の歴史を感じ取っていただければ幸いです。

記念すべき、当展示サイト開設200機種目達成作品です。
当展示サイトが解説された頃から「O.R.B.S.」か「P.O.D.」を制作しようかと、メインパーツであるドームスクリーンに使える材料を探しに、
家族との買い物ついでにハンズやらロフトやらウロウロしてたんですが、なかなか良い物が見つからず…
諦めてこの部分だけプラ板のヒートプレスか、ペーパークラフトにしようかとも考えましたが、
意外にも近所のホームセンターで、ピッタリな材料を発見しました(笑)
「O.R.B.S.」や「P.O.D.」は、フロント部分等はヒートプレスで制作しないと造形的に厳しい部分がありますが、
「リアルドライブ」はドームスクリーン以外は至って普通の箱なので、気軽に制作出来ました。
何より、東京・お台場で行われているイベント「VR ZONE-project i can-」が、ニュースとして大きく扱われたおかげで、
資料が豊富に手に入ったのも、制作に弾みが付きました。
もう一つの悩みは、作品の目玉であるドームスクリーンに投影される画像の再現でしたが、
一応、実機の画像も公式サイトから拝借して試作してみたものの、あまりしっくりこなかったので、
思い切って、ほぼ同格のグラフィックである同社のスマホアプリ「ドリフトスピリッツ」から、無難な画像を拝借・加工して使用しています。
少し変形させた画像に切れ込みを入れて、スクリーンの内側に貼り付けると、意外にも違和感無くフィットしました。
車室やインパネの再現は手描きだと汚くなるので、あえてこのままにしています。

この筐体ミニチュア制作後、ツイッターに公開してみると何と、VR ZONEの総合プロデューサー"コヤ所長"や"タミヤ室長"、
更にはリアルドライブ公式アカウントまで、様々な方々からお褒めの言葉をいただきました!!
実は当初、他のVRアクティビティを作る予定は無かったんですが、9月に実際に現地で体験してから、
ツイッターでコヤ所長やタミヤ室長から、VR ZONEの裏話を読んでいると益々興味が沸き起こり、
結局、全9種類のVRアクティビティとVR ZONEのジオラマも制作しちゃいました(笑)


おまけ

2016年9月3日…
この筐体ミニチュアを制作した後、お盆前に奇跡的に予約の取れた「VR ZONE-project i can-」体験の前に、
改めて実機をプレイするため、この日の午前中に神奈川県川崎市にあるショッピングモール「ラゾーナ川崎」に訪れました。
この施設内にナムコが運営するアミューズメント施設「namcoラゾーナ川崎」があります。

リング状の変わった構造の建物だなぁ…と思いながら、
「namcoラゾーナ川崎」の開店時間まで施設内をブラブラ観察してましたが、同社から発売されている、
任天堂Wii専用ソフトのリゾートツアー体験ゲーム「ゴーバケーション」の、
シティリゾートに登場するショッピングモールに何処となく似てる気がするんですが、この施設がモデルなんでしょうかねぇ…?

漸く出会えた「リアルドライブ」筐体!!
開店直後なので誰も居らず、リアルドライブの受付コーナーも無人…
ついでに足早に筐体周辺を観察すると、改めて筐体ミニチュアとの相違点が浮き彫りに…(苦笑)
店員さん達はプライズ系ゲームコーナー付近の模様替え(?)で忙しそうにしてましたが、
邪魔にならぬように声を掛けると、女性の店員さんが案内してくれました(笑)
初プレイであることを告げると、非常に丁寧にゲームルールを説明していただけました。
時間の関係もあって、自分のバナパスポートは登録せずに、
予め、車のデータが入ったレンタルカードを借りて、100円玉を5枚投入してプレイ開始。
取り敢えず、同社の「リッジレーサーフルスケール」繋がりで、マツダ・ロードスターを選択。
鈴鹿サーキットの風景。
画像がボヤけ気味なのは、ドームスクリーンの宿命のような物で仕方ないですが、
包み込まれるような感覚は、この筐体で無ければ味わえないでしょうねぇ。
シート後部に仕組まれた油圧シリンダーによって、車の挙動に合わせてガシガシ動きます。
元々3D酔いし易い体質なので、事前に乗り物酔い薬を飲んで挑んだんですが、ちょっと派手に動き過ぎなような…
一応、普通免許保持者(MT)ですが、思う様に車の挙動が安定させられず、筐体内に響き渡るスキール音…
ロードスター、オレの技量では抑え切れない暴れ馬っぷりでしたが、
CPUが甘やかしてくれたお蔭か、2位になりました(笑)

ココまで約15分。500円が安く感じる程に長く遊べるドライブゲームでした。
まだ他のお客さんが居なかったので、もう1プレイと考えてたんですが、残念ながらVR ZONEの予約時間も迫り、
店員さんへの挨拶もソコソコに、後ろ髪を引かれる想いで、お台場に向けて移動…

現在9種類あるVRアクティビティ筐体の中では、これが一番実用化が近いかな…?
「namcoラゾーナ川崎」のチーム戦、作者が現地を訪れた翌日(9月4日)に行われた為、残念ながら参加出来ませんでした。
当日はVR ZONEの総合プロデューサー"コヤ所長"こと、小山順一郎氏も参戦されて現地は大いに盛り上がったようです(笑)
同地でのロケテストは10月末で終了してしまいましたが、今後の展開が期待されます!!


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